教室を広げて
教室を広げて
「文科省が、全国の国公私立学校で普通教室の面積を広げるよう、設置者である市町村教育委員会などに促す方針を固めた」というニュースがありました。
GIGAスクール構想によって、今春から多くの小中学校でパソコンやタブレットが1人1台配置されているようです。しかし、現在主流の旧JIS規格の机では教科書と端末を同時に扱いにくく、新規格の机(縦横それぞれ5㌢大きい)にすることや、電子黒板や端末保管庫などを置くと、子ども達の使えるスペースが狭くなるというのが理由のようです。
公立小中学校の普通教室の約7割が65平方メートル未満で、8×8mもしくは、7×9mのところが多いようです。
新規格の机を配置して、電子黒板や保管庫を置くと、上記のモデルプランでは30人でいっぱいいっぱいだとの検討結果が示されていました。そこで、「教室を広げて」の方針のようです。
その方法として示されている例が上の画像です。
①廊下側の壁を外す
②外壁側に増築する
③教室間の壁を外す
②が一番現実的だろうと思います。
①については、建築基準法で廊下幅が規定されているので、むやみに広げることができません
③については、教室間の壁が耐力壁になっていることが多く、建物の耐震安全上壁を取り除くことが困難です
ということで②が最有力であると思いますが、これも2方向避難の観点からバルコニーを設けていることが多く、その場合これも難しいことになります。
空き教室を活用して一クラスあたりの人数を減らすことが一番現実的だと思います。
現在約46%もある「直ちに老朽化対策が必要」な築40年以上の公立小中学校の改修工事に合わせて、今回の整備も行ってもらおうという目論見のようですが、、、
なんにせよ、困っているのは子どもたち。改修を待たずに現場で出来る工夫を凝らして、よい学習環境を作っていってほしいと思います。
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